「月うさぎの里」の厨房に熊が侵入し“立てこもり”しているとのニュースがあります。
この熊はどんな種類の熊なのでしょうか。
また、なぜ厨房で“立てこもり”になってしまったのか。
その理由について考察してみました。
石川県加賀市で熊が立てこもり
2023年7月19日の朝7時から8時半ごろにかけて、
加賀市の森町と永井町で、クマとみられる動物の目撃が相次いでいました。
その後の午前8時35分頃、「月うさぎの里」の厨房の従業員が
「店にクマが入ってきた」と警察に通報しました。
熊を目撃した人の情報によると、施設に侵入した熊の体長はおよそ1メートル60センチということです。
「月うさぎの里」とは、ウサギと触れ合えるとして家族連れなどに人気の施設です。
従業員は全員避難しけが人はなく、飼育しているウサギにも被害はないということです。
しかし、熊は夕方になっても捕獲されていない状態です。
「月うさぎの里」立てこもりの熊の種類は?
月うさぎの里に立てこもりをしている熊の種類は、
おそらく「ツキノワグマ」ではないかと思われます。
日本にはツキノワグマとヒグマの2種類の生息が確認されていますが、
石川県ではツキノワグマの目撃情報が多数あります。
石川県加賀市のツキノワグマ目撃情報↓
加賀市2023年7月19日の情報はこちら↓
熊の出没がこんなに頻繁にあるのは驚きですね!
ツキノワグマの特徴
ツキノワグマの特徴についてまとめます。
- 石川県内には約1,200頭が生息している
- 体長は120~145cm、体高は60c前後
- 体重は60~100kg前後で、オスのほうが大きい
- 人間より走るのが速く、短時間なら時速50km程度で走る
- 視力が弱く、聴力と嗅覚に頼って行動・生活している
- 主に山菜やドングリなどの木の実、草木や花など植物を中心に食べる
- 雑食性で甘いものが好き、夏はアリやハチ類を食べる
- 柔軟性があり、狭いところでもくぐり抜けることができる
基本的には行動圏を変えない保守的な性格ですが、
ドングリ類が不作の年は食べ物を求めて広範囲に移動するようです。
今回「月うさぎの里」に立てこもりをした熊の体長は1.6メートルと言われているので
かなり大きい個体のようですね。
熊が「月うさぎの里」に侵入し、立てこもりした理由は?
「月うさぎの里」に熊が立てこもった理由を考えてみます。
結論から言うと、
単純に“美味しそうな匂いがしたから”だと思います。
少しマヌケな回答かもしれませんが、
熊が活動をするのは朝と夕方で、日が昇りきると活動しなくなる習性があることから、
“立てこもり”となってしまったのかもしれません。
先に述べましたが、
ツキノワグマが山で食糧としているドングリなどが不足していると人里へ下りてきて食べ物を探し始めます。
その時、熊が頼りにするのは聴力と嗅覚です。
熊が「月うさぎの里」に侵入したのは施設内の厨房だということで、
鼻が利く熊にとってそこに何か食べ物があることは明らかだったでしょう。
「月うさぎの里」の施設内では多くのメニューが提供されています。
- うどんメニューではカレーうどんなど
- 丼ぶりメニューではソースカツ丼など
- デザートではソフトクリームやジェラートなど
- 自家製のおまんじゅうやベイクドケーキなど(施設内で製造)
施設の営業前だったとはいえ、
ツキノワグマの嗅覚は犬並みと言われていますし、
柔軟性のある身体をもつツキノワグマであれば、
少しの隙間があれば厨房内に侵入することも容易だったでしょう。
また、施設のうさぎたちが無事だったのも、
ツキノワグマが植物中心の食生活だったからではないかと思います。
しかし、厨房内の食材の管理がどうなされていたかによっては、
実際に熊が食材にありつけたかどうかはわかりませんね。